・中国コスメブランドの韓雅(HANYA)が818美容祭で実店舗の重要性を再定義した
・オンライン主導の市場で体験価値を重視し、ブランドに対する信頼の護り(信頼の堀)を再構築している
・デジタルとリアルを融合させ、顧客のエンゲージメントを深める新たなOMO戦略を推進中
背景
近年の中国美容市場は、ライブコマースやSNSによる爆発的な売上拡大が代名詞となってきました。
しかし、過度な価格競争やインフルエンサー頼みの販売戦略は、ブランドと顧客の間に「価格」以外の深い繋がりを生みにくいという課題を露呈させています。
多くの消費者がオンライン上の情報過多に疲弊し、製品の真の品質や自分に合うかどうかの納得感を求めて迷子になっているのが現状です。
そんな中で注目を集めているのが、原点回帰とも言える実店舗の価値再発見です。
現状分析
韓雅が展開した818美容祭は、単なるセールイベントに留まりません。
彼らが取り組んでいるのは、店舗を単なる商品の受け渡し場所から、ブランドの世界観を五感で理解し、専門スタッフと対話を通じて信頼を醸成する「体験の拠点」へと進化させることです。
オンラインでは可視化しにくい製品のテクスチャーや香りを実際に体感することで、顧客の購買判断は「衝動」から「確信」へと変わります。
この信頼関係こそが、価格競争に巻き込まれない強固な護りとなっているのです。
さらに、店舗で収集した顧客データをデジタル施策へとフィードバックするサイクルを確立することで、オフラインでの接点がオンラインの購買を押し上げるという相乗効果を生み出しています。
日本市場への示唆・次なる一手
この事例から日本企業が学ぶべきことは、デジタル・トランスフォーメーションの本質は「効率化」だけではなく「対話の質の向上」にあるという点です。
特に中国のような広大な市場では、オンラインで集客し、リアルでファン化するというOMO戦略の重要性がますます高まっています。
日本企業が中国で勝つためには、画一的なEC展開だけでなく、現地に根ざした体験型の拠点を作り、顧客との「深い信頼」をどのように資産化していくかが鍵となります。
単なる物販を超え、ブランドが提供する心地よい体験をいかに設計するか。
その視点こそが、これからの越境マーケティングにおいて競争優位性を築くための次なる一手となるでしょう。
出典元: Jiemian.com


